高齢者の入浴事故が多発! 原因を知ってきちんとした防止策を

入浴入浴事故の原因をしっておきたいと考えている人は多いでしょう。特に寒い季節に多いと言われている高齢者の入浴事故。家族に高齢者がいるというご家庭は特に、心配であることこの上ないでしょう。そこで、この記事では高齢者が入浴事故を起こしてしまう原因や、安心して入浴できる方法などをご紹介します。高齢者のご家族を持つ人はぜひ、参考にしてくださいね。

目次

  1. 高齢者の入浴事故について
  2. 高齢者が入浴事故を起こす原因は?
  3. 高齢者が安心して入浴するために

1.高齢者の入浴事故について

1-1.入浴事故の現状について

入浴事故とはその名のとおり、お風呂で起こる事故のことを指します。入浴中に脳内出血や心臓疾患を起こして倒れて、病院に運ばれるというのが基本的な流れです。しかし、ほとんどの場合疾患ばかりが注目されてしまうため、お風呂の事故として処理されることが少ないと言われています。入浴事故が高齢者の間でよく起こっているにもかかわらず、あまり重要視されないのはこのためと言えるでしょう。実際、日本では交通事故で亡くなる人が7000人程度であるのに対し、お風呂で亡くなる人は14000人近いと言われています。実に交通事故で亡くなる人数の倍近いのです。

1-2.入浴事故が起こりやすいのは?

入浴事故は全年齢を通して見ても、65歳以上の高齢者に最も多いと言われています。また、最も起こりやすいのは寒い時期である冬となっているようです。時間帯については、早朝や深夜に多いと言われています。

2.高齢者が入浴事故を起こす原因は?

2-1.入浴事故が起こる主な原因とは

結論から言うと、入浴事故のほとんどはヒートショックによって起こると言われています。ヒートショックとは、温度の差が起こる現象のことです。たとえば寒い時期は人の毛細血管が収縮しやすくなります。この状態のまま脱衣所で服を脱ぐと、さらに寒さを感じるため血管はより収縮することになって、同時に血圧が上昇するわけです。そして、この状態で熱いお風呂に入ったとしましょう。入った直後は、血圧が一気に上昇し、その後体が温まることで毛細血管が広がるため、今度は血圧がどんどん下がっていきます。このような急激な血圧の変化は、若いうちは問題無いですが高齢者にとっては大きな負担となるのです。そのため、入浴事故が起こってしまうことになると言われています。

2-2.入浴事故の3大因子とは?

入浴事故で多い死亡例には、どのようなものがあるのでしょうか。ここでは、入浴事故の3大因子についてご紹介します。

  • 溺水(できすい)

お風呂で溺(おぼ)れることを疑問に思う人もいらっしゃるかもしれませんが、意外と多い死亡例の1つです。ヒートショックによってお風呂の中で意識を失ってしまうと、そのまま溺(おぼ)れてしまう可能性が高くなります。特に高齢者の場合、若い人に比べて体力が劣るため、僅かなことが原因となって失神してしまう可能性が高いのです。

  • 脳血管障害

熱すぎるお風呂に入浴すると、血圧の上昇もそれだけ高くなるため脳血管障害を起こしやすくなります。くも膜下出血や脳出血などが特に起こりやすい疾患です。

  • 心臓疾患

お風呂に入ると、血圧の急変によって心筋が酸素不足になってしまうことがあります。その結果、胸の痛みや血圧低下、呼吸困難などを起こすことになり、突然死してしまう可能性が高くなるのです。

3.高齢者が安心して入浴するために

3-1.温度差に注意すること

浴室内や脱衣所を暖かくする工夫をしておくことで、ヒートショック現象を防ぐことができます。暖房が付いている場合は使って、脱衣所と浴室内を温かい状態にしましょう。暖房が付いていなくても、浴槽に給湯するときに高温のシャワーを使うと浴室内を暖かくすることができます。
また、急激な温度差を防ぐためにお風呂に入る前は必ず十分なかけ湯をしましょう。最初は足から始めて、腹部・肩・胸…という順番にかけ湯を行います。これを十分に行うことで、突然の温度差を防ぐことができるはずです。

3-2.お湯の温度や入浴中について

高齢者の入浴事故は、お湯が熱すぎる場合に起こりやすいと言われています。42度以上のお湯は熱すぎるので注意しましょう。41度以下のぬるめのお湯を意識してみてください。
また、湯船につかるのは5分程度にして、長湯を避けるようにしましょう。さらに、湯船から出るときは突然立ち上がるのではなく、ゆっくりと立ち上がるようにしてください。

3-3.その他に注意したいこと

上記の他にも、次のようなことを意識しておくことでより入浴事故の可能性を低くすることができます。

  • 入浴の前後にはぬるま湯やお茶、スポーツドリンクなどで水分補給をする。
  • お風呂に入る人は、入浴することを家族に伝える。特に高齢者の場合は、家族がこまめに状況を見に行く。
  • 飲酒後や食事後すぐの入浴はしない。
  • 深夜や早朝の入浴も控える。
  • 1番風呂は浴室が十分に温まっていないため、高齢者には2番風呂を勧めるようにする。

以上のことを家族全体で意識していくことで、高齢者でも安心して入浴することができるでしょう。

まとめ

高齢者の入浴事故原因や解決策についてご紹介してきましたが、いかがでしたか? それでは、今回ご紹介したことをおさらいしてみましょう。

  • 高齢者の入浴事故
  • 入浴事故の主な原因
  • 高齢者が安心して入浴するためには?

高齢者が入浴事故を起こしやすい原因や、その解決策をしっかりと身に付けておくことで、事故を未然に防ぎやすくなります。大切な家族が思わぬ事故で帰らぬ人になってしまうことを防ぐためにも、今日から家族全体でできることに取り組んでみてはいかがでしょうか?